2011-01-01から1年間の記事一覧

消費税を問う

2011年も過ぎ去ろうとしている。毎年いろんな事が起きるので話題は尽きないが、今年ほど大きな問題が幾つも山積し来年へ持ち越される年も珍しいかもしれない。大地震、大津波、原発事故、台風豪雨、普天間、財政危機、TPP・・・とキリがない。年末は消費…

地平から

仏教も、キリスト教も、イスラム教も私は信じるし、なによりも私は無神論者である――この姿勢は矛盾するだろうか。矛盾すると思うならそれは高所から物事を見ているからで、この世界の最も低い場所から物事を見つめるなら決して矛盾しない。 高層ビルのような…

紙コンピューター

「紙ほど便利な物はない」と前回の日記で書いたが、コンピューターの世界は限りなく紙に近づこうとしている。iPadに代表されるコンピューターが板になり普及しているが、これからは電源部分も表示パネルも折り曲げられるほど薄くなり一枚の紙になるだろう。…

人類が発明した最も重要な品々

普段の生活上、私たちにとって本当に便利でありがたいな、と思う品物を幾つか列挙してみる。大袈裟なタイトルだが、機械や電気を利用した複雑な製品ではなく、身近に転がる私たちが手に取れる品々に限定しよう。挙げればキリがないので5点ほどに絞ってみた…

人生なんて紙一重

11月、東京のJR大井町駅前交差点の横断歩道で信号無視を注意した老人が殴られ、路上に転倒して頭の骨を折る重傷で入院、今月20日に病院で死亡したという。亡くなったのは77歳の男性。殴ったのは30〜40歳くらいの男で今も逃走中らしい。 ときどき…

原発の是非

朝日ニュースターの「愛川欽也パックイン・ジャーナル」を見ていたら、準レギュラーで軍事評論家の田岡俊次氏が、戦争で多くの犠牲者が出るのは石油などの化石燃料を奪い合うから、戦争を極力防ぐためにもエネルギーは原発に頼るしかない・・・との自説を披露し…

自殺について

「自殺」について考える。ここで言う自殺とは、病気や失恋や借金などを苦にした自殺ではなく、芥川龍之介の「ボンヤリした不安」による自殺のことである。 私は「自殺」を肯定も否定もしない。自殺もひとつの自己表現だ。今現在、自殺はしたくない、なるべく…

終わりの始まり

「終わりの始まり」という言葉を最近多く眼や耳にするようになった。特に、威張っていた者が凋落の兆しを見せるときよく使われる。ロシアの総選挙でプーチン氏率いる統一ロシアが議席数を大幅に減らしたり、読売新聞の渡辺恒雄社長が醜態を晒したりすると「○…

現実ってなんだろう?

映画館でレイトショーを鑑賞する。いつも通う小さな劇場だが私にとってはホームシアターだ。やはり暗闇のスクリーンで観る映画はいい。予備知識なしで観た。気取った内容で底は浅いが前向きな作品だった。映画も変わった! これからもたくさん鑑賞したい。 …

実際はどうなんだろう?

映画館でレイトショーを鑑賞する。小さな劇場の窮屈な椅子に腰かけながら予備知識なしで作品を観るが、前衛を気取っただけの薄っぺらな内容に腹が立つ。最近の映画はつまらない、 金返せ! と叫びたくなる。 映画を観た後、いつものBARでウイスキーを煽る…

幸福ってなんだろう?

映画館でレイトショーを鑑賞する。テレビ画面とは違う大きなスクリーンに映し出される物語に心身とも浸る。さほど期待してなかった作品が予想以上の出来栄えだったりすると、映画って面白い! と、嬉しくてたまらない。 映画を観た後は、馴染みのBARでモ…

幸福度とは?

先月、ブータンの国王夫妻が来日した際「国民総幸福量(GNH)」が話題になった。経済用語に出てくる国内総生産(GDP)や国民総生産(GNP)がこれまでの国力を示す数値として私たちには馴染み深いが、政府は今後GNHも数値化して国家のあり方を問…

健康と長生き

仕事でも趣味でもいいが自分の好きなことに専念できて、しかもそれが人様の役に立つことができるならこんな素晴らしいことはない。たとえ、社会貢献から遠い自分一人だけの世界に閉じこもろうと、自分にとって興味のあることに邁進できるなら、ただそれだけ…

技術の進歩と人類の生存

15世紀にグーテンベルクが活版印刷術を発明した(グーテンベルクではないとの説もあり、また印刷術は中国の方が発達していたことは明らかで、ヨーロッパの印刷術は中国から輸入して加工されたものらしい)。活版印刷術は当時の聖書を中心とした知的財産を…

刑務所への憧れ

刑務所から出所して日が経たないうちに罪を犯し、また刑務所へ逆戻りしたというケースがときどきニュースになる。捕まった犯人が言うには、刑務所では三度の飯にありつけるし、フロにも入れ、固くてもベッドで眠れるから――。出所したばかりの人にとって世間…

嫉妬の感情

インターネットを覗いていると、ときどき他者を罵倒する言葉を見かける。「バカ」や「アホ」ならまだ許せるが、「死ね」とか「殺す」などが飛び交うと物騒極まりない。「くたばれ」や「ざまあみろ」なども散見する。匿名に隠れ無責任に相手をやりこめようと…

昔は良かったと思わない

年を重ねると、つい「昔は良かった」と懐かしがる。ここで言う昔とは、私の世代が若くて元気があり夢と希望に満ち溢れていたに違いない?未熟な頃、社会は高度成長を経て安定成長期に入り、日本が先進国の仲間入りをして浮かれていた時代のことだ。 バブルが…

四季ではなく六季

ここ数日、一気に冷え込み、真冬が到来したかのようだった。寒さは全国的だったらしい。しかし、また暖かくなりそうだ。季節の変わり目は徐々に変化するのではなく、寒暖の差が激しく変動することを実感する。 春夏秋冬とか四季折々とか、あたり前のように一…

散文と詩の違い

ときどき私はこの日記で詩らしきものも書いている。出来栄えの是非はともかく、私は詩が好きなのである。本当は書いたもの全てが詩になればいいと思っている。だが詩はそう簡単に書けない。難しい。とても難しい。 新聞や雑誌、インターネットの記事やブログ…

夏の終わり

語りが途絶え 歩みが止まり 思い出さえも閉じ込められて あらゆるものが平伏する 重い大気の底のほうを 青く太い紐のようなものがくねる ただじっとそれを見つめる午後のひととき ゆっくり時間が流れる 時間の流れとともに 静かに 静かに 沈殿するものがある…

生活基盤はゲームじゃない

オリンピックのような総合的なものから、単独競技でもサッカーやラグビーのワールドカップをはじめ、野球、テニス、ゴルフ、相撲、バレーボール、体操、水泳、スキー、スケートなど各種スポーツ大会が盛んである。 スポーツというゲームの特徴はルールに則っ…

底無しの世界

深夜、遠い彼方の星々を眺めるとき、私たちは同時に他の何かを見ているのである。美しく輝く星に見惚れているだけでなく、じつは、どんなに努力しても手が届かず願いも叶えられない悠久の存在にたいする「畏怖」を見つめてもいるのだ。私たちは空を「見上げ…

人間社会の成長

この世界には、どんどん変わるものと、まったく変わらないものとがある。科学技術の発達だけを見ても私たちの身の回りの変貌は激しい。一方、人間の存在そのものを問いかけたとき、大昔から人間はちっとも変わっていないことに気づく。 大昔から現在まで、人…

真の豊かさとは

前回の日記でも書いたとおり、日本や米国は確実に衰退してゆくだろう。もし、いつまでも「先進国」として世界をリードすることを企むなら自ら墓穴を掘り悲劇を招くことになる。 コンピューターが進歩し、インターネットがさらに発達することで、世界は益々狭…

威張る者は必ず滅びる

あのローマ帝国でさえ滅亡したのだ。秦の始皇帝も、モンゴルの元も滅びた。無敵艦隊のスペインも、大英帝国も没落した。栄華を極めたものは必ず転落する。20世紀にはソ連が消滅した。今現在、米国が君臨しているが、いずれ必ず衰退するだろう。同じように…

TPP問題に隠される本質

原発、普天間、消費税、年金、財政・・・そしてTPP(環太平洋パートナーシップ協定)、大問題が目白押し、いったいどうしたらいいのだろう。ひとつの問題が解決すると、新たな問題が生じるという単純な直列的構図ではなく、幾つもが並列して同時進行中というや…

先のことなど分からない

だいぶ前だが、「○○歳までに人間は何を成すべきか」とかいう本がベストセラーになり話題になった。20歳、30歳、40歳、50歳と10年ごとに区切り年齢とともに人間の成長を促す内容だったらしい。この手のハウ・ツー物は書店に行けば今も相変わらず大…

コウモリが飛ぶ

夕暮れ、スーパーへの買い物ついでに河川敷を散歩しているとコウモリが飛ぶのを見かけた。辺りを見回すと、何匹もいる・・・いや、何匹どころじゃない、何十匹だ。帰郷してしばらく経った2年前のこの時期、コウモリが飛んでいるのを見かけた記憶はあまりない。…

世界は変わらない、ならば自分だけでも変わる

民主主義の下、民意を反映させる最も有効な手段として選挙があるにもかかわらず、国政・地方を問わず投票率は50%〜60%ほど、半数近くの有権者が民主主義の権利を自ら放棄している。彼等は口を揃えて「誰がやっても変わらない」と言う。この「変わらな…

世界は変わるべき、でも自分は変わりたくない

2年前の政権交代時、長くつづいた自民党政治から民主党政治に変わることで社会が多少は良くなるかもしれない、と淡い期待を抱いた人はかなりいたと思う。私自身も、急な変化はありえないが、それでも少しはマシな方向へ日本は歩み始めるのでは・・・と注視して…