2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

使われなくなった言葉

私の母親は現在93歳。かなり以前から日付や曜日が一致しなくなり、受け取る年金や処方された薬の管理がおぼつかなくなり、直近の自分の出来事すら忘れるようになった。傍で一緒に暮らす私には母親が日に日に衰えてゆくことが分かる。 病院で正式に診断を受…

反社会的勢力とは何か

「反社会的勢力」という言葉を最近よく見かける。初めは何かと思ったが、要するにこれは主に「ヤクザ」や「暴力団」を指す言葉らしい。しかし、なぜ直接、ヤクザや暴力団と表現しないのだろう。糞を「クソ」ではなく「フン」と呼ぶように、ヤクザや暴力団を…

目障りな高層ビル

東京から金沢に帰郷して最初に感じたのは空の広さで、視界がとても開けた感じがした。遠くを遮る高層ビルが少ないから当然だろう。空が広い、ただそれだけでノンビリした気分に浸れる。高層ビルが林立する大都会東京と比べると、金沢という中核都市はいかに…

散歩の街

身体を鍛えるための様々な器具を備えたスポーツジムが誕生したのはいつ頃からか。今ではどの町にも多くのジムがあり、フロやシャワーも完備され料金も手頃で流行っているようだ。ダイエットや健康ブームに乗り遅れまいと、忙しい現代人には打って付けの施設…

西部劇にもいろいろある

映画好きな私はジャンルを問わずいろんな作品を観てきた。しかし近年、観たくても観れなくなったのが西部劇。ベトナム戦争を契機にアメリカ先住民に対する認識がガラリと変わり、それまで「インディアンは野蛮」だったのが、じつは全く逆で「白人こそが残酷…

臓器移植について

富山県の富大病院に入院していた6歳未満の男児が脳死と判定され、家族は臓器移植を承諾、6歳未満は初めてなので大きな話題になった。男児から心臓、肺、肝臓、膵臓、腎臓、小腸、眼球を摘出。両肺と膵臓、小腸以外は、10歳未満の女児や60代の女性に移…

三流プロレス

脳天チョップでフラフラになった敵はロープに飛ばされ、戻ってきたところを16文キックが喉元に炸裂、敵はグロッキーになりダウン、カウント・ワン、ツー、スリー。悪漢レスラーの挑戦を見事に退け大逆転勝利、血みどろになりながらジャイアント馬場がイン…

じつは、ちっとも変わってない

大袈裟な表現を人は好むらしく、「劇的に変化」とか「様相が一変した」なんて言葉をよく見聞する。特に歴史上において、有名な出来事の以前と以後とを区別したがる。日本だけでも「本能寺の変」「関ヶ原の戦い」「明治維新」「太平洋戦争」等々、人々はそれ…

背景にあるものを探りたい

大阪で無差別殺人事件が発生し、またしても無関係だった通りすがりの男性と女性が殺害された。犯人はその場で逮捕され「死にたかったがひとりでは死ねず、人を殺せば死刑になると思ってやった」と語った。こんな語りを聞くと「事件を起こす前に、なぜさっさ…

社会を変えるのに勇気はいらない

2大政党なんて、初めは違うように見えても、時間が経過すれば共に似たようになる。民主党も自民党も表向きは喧嘩を装うが、中身にそれほど違いはないので実際は仲が良く、いずれ政局を睨んで大連立する可能性が高い。そんな従来型政治は嫌だと「維新の会」…

菅直人前総理を評価する

自民党から民主党へ政権交代してまだ3年にも満たない。このわずかな期間における民主党の政治とは自民党になることをひたすら目指すことだったのか。鳩山から菅、そして野田へと一年ごとにトップが交代。そして野田首相になって2度目の内閣改造。これまで…

本当の成功とは?

野球やサッカーで優勝したり、オリンピックで金メダルを獲得したり、様々な競技で記録を更新してトップに登り詰めたり、そんな栄光に包まれた彼ら彼女たちは子供たちに向かって「夢を抱くこと」の必要性、そうして自分を信じるなら「夢はかならず実現する」…

鉄の三角形、四角形、五角形、六角形

政・官・財の結びつきを鉄の三角形と呼ぶのは昔からよく知られている。そこに米国を加えると、政・官・財・米と鉄の四角形になる。米国はさておき、日本国内における関係だけを見るなら、鉄の三角形に知識人とマスコミを加えて鉄の五角形となり、さらに労働…

東京スカイツリーはできたけど

東京スカイツリーが完成。開業当日の大騒ぎから2週間近く経過、周囲の環境に早くも変化が出てきたという。スカイツリーとスカイツリータウンは当初の見込み通りの盛況だが、大勢の見物客を当てにしていた周辺の押上地区の商店街など客足は逆に遠のいている…

舞台裏こそが肝心だ

以前、新宿でBARを始めたとき短期間だが「バーテンダースクール」にも通った。そこでカクテルの作り方など最低限の基本を習ったが、印象に残って忘れられないのは、店を作る基本として「客席を広くキレイにすることより以上に、バーテンダーが入るカウンター…