2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

自由の境目

結果として、もし私がドアを閉じ窓も開けないような部屋で一生を送ったなら、果たして私の人生の評価はどのように下るのだろうか。いつでも外出ができ、好きなときに窓を開けて景色を眺められるような、そんな自分の意思を働かせられる情況にあったとしての…

日が暮れて 朝がくるまで

夕暮れになり、一人で川べりを歩くときなど、周りに私以外はだれもいなくて、ただ遠くの方に町の灯りが小さく見えるだけのようなとき、つくづく私はたったひとりぼっちであることを実感する。 太陽が地平に沈み、いよいよ辺りが暗くなるにしたがい私の孤独感…

徹底した孤独

いろんな人がいて、いろんな生き方をする。表に出る人、裏に回る人、それぞれの立場で振る舞い、それぞれの役割を果たす。喜怒哀楽に老若男女が入り乱れる。だが人々の営みも、ほんの少し斜めに見ると、だれもが心の襞に「孤独感」を潜ませて生きているよう…

略奪から共生へ

10個の貴重品を20人が取り囲む。貴重品の奪い合いを始めたら、10人が1個ずつ所有しても、残り10人はかならず手ぶらとなる。あるいは、たった一人が20個を独占し、残り19人は手ぶらになることさえありえる。最悪は、奪い合いから互いが喧嘩して…

仮面を剥ぎ取る

意識に強弱はあるにせよ誰もが「自分とは何か?」と自らに問いかけるだろう。「自分探し」という言葉が流行るのも、自分のことは自分が一番知っているようで、じつはサッパリ分からないからだ。自分自身を問い詰めれば問い詰めるほど、自分とは何かが分から…

奥底から眺めたい

私たちの心はいつも中に浮いている。シャボン玉のようにフワリフワリと当てもなく流されて、そしてある時、突然弾けて跡形もなく消え去る。 いろんな思いが複雑に絡み合って、ひとつやふたつのシャボン玉が消滅したくらいで心自体が無くなるわけじゃない。で…

無人島に漂流して

たったひとり、無人島に漂流する。狭い環境の中、幸いにも最低限の衣・食・住は確保でき、なんとか命を繋ぎとめることはできそう。だが、それだけで本当に生きていることにはならない。この限られた世界で何かをしなければならない。何をしたらいいのか。 棒…