歴史は繰り返すのか

 ロシアのウクライナ侵略を契機に、北欧のフィンランドスウェーデンNATO加盟を申請、正式にそれが承認されるのはほぼ決定的。正直私はこの二カ国がNATOに加盟せず、あくまで中立の民主主義国として貫いてほしかった。危うい状況の最中だからこそ、火に油を注ぐような行為は避けて欲しいと思うから。

 とはいえ、フィンランドスウェーデンの気持ちも理解できる。とりわけフィンランドは直接1300キロもの長い国境をロシアと接してるから、不安になるのは当然といえば当然だろう。

 歴史は繰り返すというが、本当にそうなりつつあり、世界状況が100年前とだんだん似てきた。世界全体を巻き込む軍靴の足音が声高に聞こえる。

 一方、大流行した新型コロナもワクチンや錠剤の普及により、1~2年後にはかなり落ち着くと思われる。3年以内にWHOは収束宣言を出すかもしれない。その後、世界中が解放されたかのように、人々は自由な雰囲気を謳歌し、海外渡航は復活、旅行だけでなく、これまでになく人々の交流は盛んになる。

 ウクライナ戦争は結果としてロシアの敗北で終わるが、ロシアは自ら敗北を認めたりはせず、名誉の撤退を取り繕うだろう。表向き世界は平和と安全を取り戻したかのようになる。

 しかし、各国の軍備増強と野心は膨れ上がるばかり。繁栄の裏では大国を中心に資源強奪と覇権争いが繰り広げられ、さらに情報戦に明け暮れ、暴発寸前の事態にまで進展、そしてとうとう…。

 100年前はスペイン風邪(実際は米国で発症)が世界的に大流行し大勢の死者を出すもののやがて収束、第一次世界大戦も終わり、繁栄の1920年代で人々は有頂天。しかし29年に世界は大恐慌に見舞われ、やがてファシズム・ナチズムが台頭してくる。

 21世紀の現在、今から15~20年後が本当にヤバイ。100年前とソックリな事態が進行してるじゃないか。歴史は繰り返すと言うが、馬鹿な真似は繰り返してほしくない。歴史を学び、自由で平和な新しい世界を築くため、人類は今こそ知恵を出さねばならないはずだが…。