庶民はつらいよ

 散歩を兼ね、ほぼ毎日夕刻時にスーパーへ足を運ぶが、一回の買い物が生活必需品だけで1500円前後の出費となると、この先、本当に大変なことになるのは目に見えている。

 どうすればいいか、節約するしかないだろう。今現在ですら、モヤシ、豆腐、ちくわ等の安い食材が中心で、実際、もうこれ以上何を節約すればいいのか分からないような状況。

 かつてのように一日1000円以内で済ませることは、もうほとんど不可能、せめて1100~1200円程度には収めたいもの。カレーが好きだから、一週間に少なくとも二~三度はカレーを作ることにしようか。

 野菜中心のカレーなら、食材も無駄にすることなく作れる。肉はひき肉で量は少なめの賞味期限が直近の半額シールが貼られたパックを選ぶ。カレーのルーは特売品をまとめ買い、酒(ビール)などもってのほかだ。

 今現在の物価高は昨年からのコロナ禍や原油価格高騰、米国・カナダの農作物不作が原因。ウクライナ戦争の影響は今年後半にやってくるから、ダブルパンチどころかトリプルパンチに見舞われ、庶民の悲鳴が今から聞こえてくる。知恵を出し、この危機的状況をなんとか生き延びねばならない。

 そんな落ち込む私の気持ちを癒してくれるように、我が家の庭のシマアジサイが今ちょうど満開、可愛らしい小さな紫の花びらが幾つも咲いている。街中を歩くと多くの住居の玄関先や庭などに、たくさんの紫陽花が植えられてるのを見るが、それらの蕾はまだ緑色で開花はまだかなり先である。

 なぜ我が家のシマアジサイだけが毎年こんなに早く開花し満開になるのか。品種が違うからと言われればそれまで、梅雨入り前に萎れてしまいそうだ。それはともかく、この紫の花は季節感がありとても良い。

 冬には南天の樹が赤い実をつけてくれるし、たとえ僅かでも自然の風情を家に居ながら味わえるのはありがたい。これで野鳥が飛来してくれればもっと嬉しいけど。ホント、花鳥風月の楽しみもなくなれば庶民は早々と窒息してしまう。