一番の健康法

 毎日の生活で最も気をつけねばならないのが健康。体調を悪くすると、気力が失せ、作業は全然捗らない。健康でいられること、ただそれだけで幸福感を得られる。書籍やネットでは健康に関する情報が溢れて、どれもが正論のように読めるし聞こえるが、とはいえ何でも鵜呑みにするのは禁物。

 体質や年齢が皆それぞれ違うから、例え正論であろうと一律に解釈しない方がいい。特に重要なのは年齢で、若い世代の健康法と年寄りのそれとは違うはず。飲食物から摂取する栄養素や、筋肉や骨を鍛える運動の仕方など、良くなるはずと他人の真似をすると逆効果にもなりかねず、自分に合った健康法を見つけるのが肝心。でも、これ意外と難しい。

 誰もが毎日を元気に生きたいと思うから、そこで自分の健康を維持するため、病院で身体の状態を診てもらったり、薬やサプリを飲んだりする。でも、普段身体に異常のない人が健康診断を受け、医者からちょっと弱ってる箇所があると指摘されたら、どんな人もその箇所が気になるだろう。

 そこで念の為、その弱ってる箇所を改善しようと、勧められた薬を飲んだり、特別な食事や運動に取り組み、これまでの習慣を変えたとする。実は、そんなことすれば、これまで何でもない箇所が却って悪化する可能性があり、だからなるべく診断を受けず、薬やサプリを飲まない。これは重要な健康の秘訣ではないだろうか。

 ところで健康増進には旅がいい。旅の醍醐味は未知の場所に出かけ、見て、聞いて、触れて、新たな体験をすること。つまり「知らないことを知る」喜びがそこにあり気分転換に最適。ただし、実際の旅に出るにはお金も時間もかかり、誰もが簡単に実行できるわけじゃない。お金や時間より、むしろ勇気が必要かもしれない。

 じつは、お金も時間も掛けず、勇気がなくてもできる気軽な旅はいくらでもできる。「知らないことを知る」のが旅の基本なら、何と言っても読書が最適、映画や演劇、美術や音楽を鑑賞するのもいい。それらを通じて想像力が豊かになれるとしたら最高。そうした心を充実させることこそが一番の健康法だと私は思うね。