戦争か、回避か、とヤキモキさせられたウクライナ情勢、しかしロシアのプーチン大統領はとうとう軍事侵略を断行。西欧諸国首脳との会談をプーチンは重ねたにもかかわらず、所詮ポーズだけだった。始めからロシア軍によるウクライナ制圧は決めていたかのようだ。
まったく狂人のなせる業としか言いようがなく、なぜここまで突っ走るのか脳内を暴きたくなる。悪の代表、そして恥晒しとしてプーチンは歴史に名を残したいのか。おそらく心の根底には「恐怖」が巣喰い、プーチンは怖くて怖くてしょうがないのだ。
プーチンだけじゃなく、習近平も金正恩も、そしてバイデンも、日本や他の国々の為政者たちも五十歩百歩、軍隊を抱えそれを強化したがる心理とは「恐怖心」であり、妄想が肥大すると暴走へと進む。恐怖を取り除かなければ人類はいつまで経っても同じ過ちを繰り返す。
プーチンの言い分にも浅はかだが一般論の思考回路として分からぬではない。陸続きの国境を接したすぐ隣国に、もしNATOの軍隊がロシアに睨みを効かすようになれば、そりゃ穏やかな気分になれるわけがない。
例えば、ロシアがもし日本に北方領土を返還したら、日米安保条約から即米国の軍隊が駐留しミサイル基地を作るかもしれず、それを想像するだけでもロシアは北方領土を絶対に返還しないだろう。
ウクライナがいくら欧米寄りの政権で、そしてNATOへの加盟を希望しようと、米国やNATO諸国はなぜウクライナのフィンランド化を目指そうとの戦術・戦略を練ろうとしなかったのか。背後には米国の思惑も透けて見える。ロシアのウクライナ侵略は、ひょっとして米国のシナリオ? とさえ深読みしたくなるほど疑心暗鬼にさせられる。
紛争、戦争、侵攻、侵略を防ぐには、日本の憲法九条の精神を活かし、世界各地に非武装地帯を設け徐々に拡大してゆく、そして世界中の人々から「武力で支配され、武器で殺されるかもしれない」との恐怖心を払拭してゆくことが何より肝心。
プーチンはウクライナに非武装と中立化を要求しているが、それを望むならまずロシア自らが率先して非武装と中立の態度を示し具体化せねば説得力は全くない。自分は重武装しながら相手に丸裸になれというのはあまりに虫が良すぎる。
ところで、ロシアとウクライナの武力衝突に対し、全世界で反対運動が起きているが、気になるのはデモやSNSの多くが「戦争反対」のスローガンを掲げていること。ちょっと物足りない。これは戦争というよりまさしく侵略なのだ。
これはロシアのウクライナへの一方的な侵略行為そのものであり、ロシアの侵略に対しウクライナが抵抗してる、だから戦争となる。抵抗がなければ戦争にはならない。
「戦争反対」はロシアにもウクライナにも喧嘩両成敗的な印象を与えてしまう。だから「侵略反対」の文言こそがより説得力を持つ。ロシアは侵略を直ちにに止めよ!