バカな為政者オンパレード

 同じ人物が長期間権力を誇示したがる社会は、本当にロクでもない事態に陥ってしまう。現在のロシアのプーチン、中国の習近平北朝鮮朝鮮民主主義人民共和国)の金正恩…等が自国で証明済みだし、日本でも安倍晋三がそれを実証した。

 米国では同一人物の大統領職は最長でも二期8年、4年に一度選挙があるから一期4年で終わることもある。これだけ見ると米国はまだマシなようだが、資本主義の先進国米国では政治家の背後に蔓延る財閥・資産家たちこそが真の権力者であり、彼らは選挙で選ばれた大統領を操り、長期に渡り権力をほしいままにしていることを忘れるわけにはいかない。

 一方でイタリアのように首相がコロコロ変わる国もあるが、ただ現在の為政者たちに共通してるのは、一番に自分の国家や民族の優先を掲げ、目先にこだわり先のビジョンを描かないことだ。いや、彼らには哲学がないからそれを描ける能力など皆無である。短絡的で力を誇示したがる右派的傾向が現在の世界の潮流、このままでは世界中で益々格差は広がり人々の自由は抑圧されるばかりだろう。

 そして現在の日本。「決断と実行」は岸田内閣のキャッチフレーズ。街中を歩くと時々そのポスターを目にするが、岸田内閣の実態は「勘案と検討」、時間を費やすばかりで決断と実行からほど遠い。

 めずらしく岸田首相自ら決断、実行力を示そうとしたのが、安倍晋三元首相の国葬儀。大勢の支持を当て込んでいたのに国民の多くが反対。併せて統一教会問題も全く進展せず益々泥沼にハマり込んでる。物価高対策も庶民が納得する方針など皆無、それらのことから岸田内閣の支持率は急下降。

 起死回生とばかりマイナンバー制度の取り組みを急ぐあまり、マイナンバーカードに健康保険証や運転免許証まで一体化させると河野デジタル大臣が義務化を表明。これまた国葬儀と同様、すべきではない決断と実行の典型例だろう。あちこちで問題が噴出、岸田内閣の退陣は時間の問題かもしれない。

 開き直ったのか息子を秘書官に任命してしまった岸田首相。追い詰められ11月に国会解散総選挙のウワサもちらほら出ているが、果たしてどうなるか。いずれにせよ、あまりに短絡的でビジョンを持たない政治家の政治にいつまでも翻弄されるなんて、庶民としては真っ平ゴメンだ。