似た者同士

 朝鮮半島情勢が緊迫し、戦争が勃発するのか、それともギリギリのところで均衡が保てるのか、油断を許さない情況になっている。戦争になれば最悪、一方、戦争が回避されたとしても安堵するわけにはいかない。

 戦争よりも平和が、混乱よりは安心・安全が、良いに決まってる。だが、問わなければならないのは「平和」や「安心・安全」の中身だ。

 トランプもプーチン習近平も、金正恩安倍晋三も…、彼らだって戦争を真から望んでるわけじゃなく、戦争がいかに無駄であるかぐらい彼らも十分理解しているだろう。

 彼ら為政者たちも私たちと同様に平和を求めている。だがしかし、彼らのような為政者が望む平和と、私たち庶民が望む平和は、まるで異質だ。彼らが口にする平和とは「刑務所の平和」である。

 彼ら独裁者たちが戦争を回避したからといって騙されてはいけない、戦争を防げたからと彼らを支持してはならない。食べ物に困らない、仕事もなんとか就ける、娯楽もそこそこ楽しめる、しかしそれで良しとするなら、それこそ彼らの思うツボ、非常にマズイことになる。

 ホッとしてると、いつの間にか刑務所暮らし、ということになりかねず、私たち庶民はつくづく賢くならなければと思う。「平和」のために我が身の大切な自由を為政者たちに差し出してはならない。

 トランプもプーチン習近平も、金正恩安倍晋三も、そして、ルペンもエルドアンも…本当に似た者同士、独裁者は独裁者なのだ。