コロナ前に戻りたくない

 八月も下旬を迎えた。22日(日)は午前中から気温がグングン上昇、昼頃には35℃の猛暑日に、しかし夕刻になると雨が降り一変。23日(月)は晴れたが気温は30℃前後、随分涼しく感じて、空の変化の激しい日がつづく。

 秋分の日はまだ一月ほど先とはいえ、どんどん日没が早くなり、いつもの買い物に出かける19時前後は既にかなり暗い。なんだか寂しく、今年は夏の雰囲気が全然味わえないから尚更だ。

 近年、毎年のように異常を暗示させる天候になるが、今夏も普段とは相当違う「変な夏」として記録されるだろう。その「変で異常な夏」は天候のせいばかりじゃなく、最も大きな要因は新型コロナウイルスが感染爆発してるからだ。

 東京の感染者数は連日5000~6000人で推移、検査数が少ないからもはや飽和状態、実際は10000人以上潜伏してるかもしれない。

 東京や大阪など大都市圏だけでなく、新型コロナのデルタ株が感染急拡大。北海道、東北、北陸、中国、四国、九州、沖縄まで、全国津々浦々大変な状況に陥り救いようのないレベル。

 それにしても首都圏を中心に医療体制は完全に崩壊してしまったようで、新型コロナの感染で自宅で死ぬ人が続出するとは、これが日本の現実かと思うと本当に怖いし情けなくなる。

 入院もできず自宅療養中に突然亡くなる人が急増するのはもはや災害。人災の側面が強く、行政の責任が鋭く問われる。砂上の楼閣がまさに露呈、日本の繁栄は幻想に過ぎなかった。

 「コロナ前にいつ戻れるのか」とか「昔は良かった」とつい口に出す人は多いが、私はコロナ前に戻りたくないし、昔はダメだと思っている。個人的には楽しい過去など忘れたし、苦く恥ずかしい経験ばかり脳裏にこびり付いてる。だからコロナ終息とその先を考え、過去や現在より少しでもマシな未来が訪れることを願う。