一体どうなってるんだ

 アメリカ軍が完全撤退を決めた後、タリバンが首都カブールを含むほぼ全土を制圧し政権掌握。空港は国外脱出を試みる大勢の人々でごった返すが、その最中にテロ集団イスラム国による大規模爆破テロが発生。今現在、アフガニスタンは大混乱に陥っている。

 上記に関する気になるニュースを新聞(29日北陸中日新聞「核心」欄)やネットで目にした。日本政府は邦人を退避させるために右往左往、日本大使館の職員はさっさと英軍機で出国、その後自衛隊機を派遣するが、結局、日本人一人とアフガン人十四人だけを輸送して任務完了、という。

 細かい事実関係は分からないが、これは一体どうなってるんだ! と怒り心頭。およそ500人ほどの日本人がアフガニスタンに滞在中らしいが、なぜ民間人を残したまま日本大使館職員がさっさと脱出するのか。最後まで残って援助するのが大使館員の役目じゃないのか。

 大使館員と言ってもいろんな人が業務に携わっていたのかもしれない。中には現地で雇われたアルバイトのような人も含まれていた可能性もある。少なくとも正式な日本人の大使や職員の動向を知りたい。第二次大戦の終盤、入植した日本の住民を置き去りにし、一目散に逃げ出した満州関東軍とイメージが重なる。

 噂によれば日本大使館の評判はすこぶる悪い。頻繁に高級ワインを(官房機密費から一本十数万円もするワインを大量に購入、それが話題になったことがあったな)を飲みながら他国の大使館員やその国の上級市民と歓談してるとか。一方で、外国で日本人が仕事を失ったり、旅行中にトラブルに巻き込まれても相談に乗るどころか迷惑がって門前払いしようとする。

 日本人の中にはアフガニスタンに残り現地の再建に協力し続けたい人はいるだろうし、危険を避けて一刻も早く日本へ帰国したい人もいるだろう。それらの人々の希望を少しでも叶えるため最後の最後まで面倒を見ようとするのが大使館職員の務めのはず。

 本当の大使とはアフガニスタンの地で命を落とした中村哲さんのような人のことを言うのだ。イラクで人質になり日本で大バッシングを受けた高遠菜穂子さんもそうだ。この人たちの働きがイスラム諸国と日本との間にどんなに重要な役割を果たしてきたことか。

 イスラム諸国と日本の関係がまだまだ良好なのは中村さんや高遠さんたちのお陰なのは言うまでもない。イザとなってさっさと逃亡を図る大使館員など税金を無駄使いし外交に恥の上塗りをするだけ、まったく信用ならない。