米国の未来

 米国で次期大統領選が間近に迫ってるが、今回は、現職のトランプ大統領民主党候補のバイデン氏とで争われる。現在のところ支持率ではバイデン氏が約50%、トランプ大統領が約40%。支持率だけを見るとバイデン氏が有利とはいえ、蓋を開けてみなければ結果はどうなるか分からない。

 なぜなら、支持率がいくら高くても支持者が必ず投票に行くとは限らず、バイデン、トランプ、両氏の差は実際ほとんどないと見た方が賢明だ。なぜならバイデン氏は積極的に支持されてるわけでは決してなく、実際に投票するのは支持者の80%くらいか。一方、トランプ支持者は強固だからそのほとんどが投票するかもしれない。

 私はトランプが大嫌いなので、大統領に再選してほしくないが、だからといってバイデンに期待してるわけでもない。とにかく米国の二大政党制はもう限界に来てるんじゃないか。共和 ・ 民主以外の、もっとまともな第三の政党が出現しなければ米国に未来はないような気がする。

 米国では民主・共和の二大政党があまりに突出して目立つが、「リバタリアン党」や「共産党」など実は数多くの少数政党が林立し、なかでも「緑の党」の存在はとても重要だ。

 今世紀に入り新自由主義が蔓延し米国はさらに貧富の差が拡大、格差は広がる一方、国内の分断が一層進む中、民主でも共和でもない新たな政党の躍進に期待を抱く人が多いように思う。実際、上記二大政党に飽き飽きしてる人が草の根に多く存在してるらしい。

 保守の共和党は論外だが、リベラルを装う民主党もかなり物騒で、この二大政党が政権交代を繰り返しても世界の平和と安全にはほとんど寄与しない。だから、民主党左派のバーニー・サンダース緑の党のジル・スタイン等が共闘し、まともな第三の政党を作って欲しい。若者や貧困層、マイノリティーを中心に支持は相当広がるんじゃないだろうか。

 いずれにせよ、第三の政党が躍進するのは米国ではまだまだ先だろうから、バイデンが次期新大統領になろうと、トランプが再選されようと、米国の世界支配はとっくに終わっており、当分の間、米国はもがきながら奈落の底へと転がりつづけるだろう。