重大な警告

 とうとう私の地元石川県でも新型コロナウイルスの感染者が出て(21日金曜日)翌日の朝刊一面を賑わせた。これで対岸の火事では済まなくなった…と思っていたら、すぐに二人目の患者が見つかり(24日現在4人)、最初に発見された50代県職員の息子で中学生とのこと。その子が通っていたのはN中学校、なんと私が住んでる町の一番近くに構える学校ではないか。

 正直、他人事のように新型コロナウイルスの報道を見聞していた私だが、その脅威が身近に迫ってることを実感した。とはいえ、慌てることなく冷静に対処すればいい。むしろ怖いのは新型ウィルスよりも人々の過剰な反応だ。

 それにしてもこの騒動、落ち着くまでかなり時間がかかりそうで、社会は相当混乱するかもしれない。ちょうど花粉の時期とも重なり、咳やクシャミの症状から、妙な誤解が生じてパニックへ拡大しなければいいが…と心配になる。

 ともかく今現在、日本は新型コロナウイルスで右往左往、人が集まる各種イベントの自粛が全国あちこちで目立ち、規制がエスカレートしている。病原菌の蔓延を恐れるあまりの措置だろうが、あまりの行き過ぎとちぐはぐな対応に首を傾げざる得ない。

 東京の山手線や地下鉄、そして新幹線、常に人が行き交う駅構内などはどうするの? 各地の集会やイベントが中止なら、ついでに大相撲も野球もサッカーもそして東京オリンピックも中止しなければ辻褄が合わない。しかし大きなスポーツイベントはマスク着用やアルコール消毒を呼びかけつつ中止するつもりはないらしい。

 東京オリンピックは本当に開催できるのか? 開催してもいいのか? ロンドンは東京オリンピックの代替都市として既に手を挙げているが、水面下で関係者たちはどんな動きをしてるのか。

 公表されてる新型コロナウィルスの感染者数はまだ少ないが、症状は出ずとも既に感染や接触で表に出ない実態数はその何十倍、いや何百倍にも及んでいるのは間違いない。人類が生存する限り、ウィルスとの戦いは永遠に続く。新型病原菌はある意味人間社会への重大な警告である。