断じて許してはならない

 4月30日(火)朝刊のテレビ欄を覗いて驚く! NHKも民放各社も朝から晩まで「平成」最後の特番で、天皇交代に関する番組で埋め尽くされていた。せいぜい一時間ほどの特別番組ならまだ分かるが、なんで大切な時間帯をほとんど占領せねばならぬのか理解できない。

 天皇の交代が天変地異がひっくり返るほどの出来事なら、日本は肝心なことに対して盲目、ほとほと鈍感で浅はかな国だということ。天皇制が骨の髄まで染み込んでる事実に絶望的になる。せめて皮膚感覚レベルであって欲しいが、それすら叶わない。

 そして予想通り、新天皇「令和」が誕生した翌日5月1日(水)も、朝から晩までテレビを中心にマスコミは大騒ぎしていた。日本では他のあらゆる物事より「天皇」が重要らしい。

 現状において、国民の80%が容認する天皇制や自衛隊を今すぐ無くすことは事実上不可能。であれば、それらの中身をよりマシになるよう、すなわち一人ひとりの国民の為になるような方向へ変えねばとつくづく思う。

 自衛隊は軍隊から災害救助隊へ。天皇制は男子のみの継続から女子も容認させ、いずれは世襲を見直し、選挙を通して国民から選べるようにする。時間はかかるが、けっして不可能ではない。

 天皇制や自衛隊は、現在の日本国憲法に則り運営すればいいだけのこと、改憲する必要などまったくない。憲法を思う存分活用するのは私たちだ。国民の為の憲法を「尊重し擁護する義務を負う(99条)」のが政治家だが、安倍晋三首相はそんな憲法を自分勝手に改正(改悪)したがる。もうそれだけで政治家失格、即辞職に値する。

 憲法の真髄をまったく理解できない、理解しようともしない、その代表がなんと安倍晋三首相なのだから、今現在の日本という国のレベルの低さが知れる。

 新天皇が即位し「平成」から「令和」へ、秋にはラグビーワールドカップが開催され、来年は東京オリンピックパラリンピックが待ち受ける。さらにその先に大阪万博が控え、国中でお祭り気分を延々と演出する。そんな気分の間隙を狙って憲法を改悪、日本を私物化したがるのが安倍晋三で、国民はそんな企みを断じて許してはならない。