2018プロ野球雑感

 興味が失せ普段はまったく見ないプロ野球だが、この時期、日本シリーズだけは毎年断片的に見ている。今年はパ・リーグソフトバンクセ・リーグの広島という初顔合わせ。結果はソフトバンクホークスが4勝1敗1分で2年連続優勝。これでパ・リーグは6連覇、またしても実力の差を見せつけた。

 同じプロ野球だからパもセもほとんど差はないはずだが、しかし近年は若手で優秀な選手がパ・リーグからどんどん出現し輩出されている。野茂に始まり、イチローダルビッシュ大谷翔平と、米国の大リーグへ飛び出し活躍するのは多くがパ・リーグで育った選手だ。

 長らく巨人中心だったセ・リーグからは個性的な選手があまり出ていない。巨人のような超保守的なチームカラーでは個性を潰そうとするから、野茂もイチロー大谷翔平も巨人にもし入っていたら決して大成しなかっただろう。松井秀喜も巨人の引き止めを拒絶し大リーグへ行って本当に良かった。

 かつて、観客動員でセ・リーグが1000万人弱、対してパ・リーグは僅か300万人程度しかなく、三分の一リーグと揶揄されたパ・リーグ。ところが、今現在はセ・リーグの1300万人に対しパ・リーグは1100万人にまで膨れ上がった。

 セ・リーグの方がまだ観客動員数は多いが、元々人気球団だった巨人と阪神は東京ドームと甲子園という器の大きな球場を本拠地にしてるからその分動員数は多くなる。だから実質的にセもパもほぼ互角になったと見ていい。

 読売巨人帝国主義は終焉し、今ようやく民主化しつつある日本プロ野球界。とは言え、まだまだ改善すべきところはある。やはり東京周辺に5球団も固まってるのは全然良くない。

 東京と横浜は文化が違うから隣同士でもいい、また埼玉と千葉も近いが東京を挟んで雰囲気が違うのでこれもまだ許せる。問題はヤクルトが神宮をいう東京ドームのすぐ側を本拠地にしていること。

 巨人が地方に移転することはまずないだろうから、この際ヤクルトは北陸か四国にでも移転して地域色を出すべきだ。現状で球団数を増やすことはおそらく無理。だから12球団がそれぞれの地域に密着しつつ個性を発揮できるなら、プロ野球はまだまだ発展する。