ちょっと見ただけのオリンピックだが

 もうすぐ3月、だんだん春の兆しを感じるようになってきた。あんなにたくさん降り積もった雪もかなり溶け、分厚い雪に覆われて歩く余地さえなかった近くの河川敷も、僅かとはいえ地肌が見えるようになってきている。

 韓国の平昌で開催されていた第23回冬季オリンピックがようやく終わった。この二週間、大雪に見舞われたせいか、やけに長く感じた。今回の冬季オリンピック、私は関心がないからあまり見なかったし、結果はどうでもいいのだが、とはいえ嫌でも情報は入ってくるからいろいろ考えてしまったことは事実。

 とにかく現状のオリンピックは腐りに腐ってると思う。選手個人やチームが主体になるはずが、相変わらず国家と企業が前面に出て、オリンピックが完全に国威発揚と金儲けの場と化してる。

 競技の放送時間帯もおかしい。なんで夜遅く22時過ぎから、そして午後一番に決勝が始まるのか。普通は19時〜21時あたりにクライマックスを設定すべきでしょ。結局、欧米のテレビ局の影響力やスポンサーの思惑で運営が決まる。

 日本の放送局がまたヒドイ。キチンと真面目に競技を伝えてないのでは?とさえ勘ぐってしまう。スポーツ中継がお笑い番組や料理番組のように益々バラエティ化してるんじゃないか。タレントなんかゲストに出さず、多弁な解説を極力排し、徹底的に贅肉を削ぎ落としてもっとドキュメンタリー風に放送してもらいたい。

 それにしても国家間のメダル競争にはウンザリ。個人とチームが競い合うスポーツに国家を介入させるな!と言いたい。ドーピング問題で皮肉にも国ではなくOARとして参加することになったロシア、だが結果としてこの方がずっといい。

 とりあえず、どこの国・地域もOA〜にするべきだ。日本はOAJ、韓国はOAK、中国はOAC、アメリカはOAA、イギリスはOAE、フランスはOAF…という具合に。旗は五輪旗ひとつで十分、表彰式での曲はオリンピック讃歌を流せばいい。