ホッとする

 リオデジャネイロ五輪が終わってホッとしている。二週間以上、テレビや新聞やネットはオリンピックで騒々しかった。それにしても、オリンピックは大会運営や報道姿勢など、根本的に見直すべきとつくづく感じる。

 オリンピックが終わり、全国高校野球大会も終わり、学生の夏休みも終盤に差し掛かり、夏の盛りも峠を越したようだ。蝉の鳴き声はだんだん弱々しく聞こえ、替わりに夕刻から夜にかけて鈴虫があちこちで共演し始めた。

 一日一日、陽の暮れるのがとても早くなり、それに合わせるかのように、火照った心に涼しい風が通り過ぎる。ひょっとすると、一年で一番寂しい時期が今頃かもしれない、と夕暮れ時に想ったりする。

 それでも日中は相変わらず猛烈に暑くて熱中症には要注意。熱中症はじつは、真夏の盛りより、6月、及び8月から9月にかけて危険性が高くなると見聞した記憶があり、その根拠として人々は真夏でないことにホッとしてしまうかららしい。

 さて、学校は9月から再び始まるが、9月はむしろ年初にすべきだ。学校も会社も、年末年始は8月から9月こそが相応しい。宿題のせいで楽しい夏休みを送った記憶が私にはまったくなく、私と同様、この時期に苦い思い出を抱えている人は多いだろう。

 8月から9月を年末年始に変更し、この10日間ほど、人々がもっともホッとする期間にしていいんじゃないか。12月から1月、あるいは3月から4月など、気候や時節柄から、私はどうしても落ち着けない。