できる人とできない人

できる人とできない人、上手な人と下手な人。
この両者の決定的な違いとはいったいなんだろう?
それは、継続できるかできないかにあるようだ。

同じことを何度も繰り返す。この単調な作業をつづけられるか。
2〜3回やってできなければ、4〜5回やってみる。
4〜5回やってできなければ、6〜7回やってみる。

2〜3回やってできた人と、4〜5回やってもできない人を比べたとき、
前者の方ができの良い人と言えるのだろうか?
なかなか上手になれない後者がそれなら6〜7回やってみようと努力するなら、
むしろ、後者の方こそ将来的には有望かもしれない。

2〜3回やってできたことなど、しばらくすると忘れてしまうことが多い。
簡単にできてしまうことなど、決して身についたりはしない。
本気で自分のものにしたければ、6〜7回でも不安、8〜9回やってみよう。

解説書や参考書を読んで分かったつもりになる。
何事に対してもそんな調子だからなかなか身に付かない(自分のこと)。

例えば言語学習など、読むだけでは駄目、書かなければならない。
読むだけなら楽だ。書くことは苦しい。

どんな分野も、見て、聞いて、話して、読んで、書いて…手足を使う。
五感を研ぎ澄まし、頭脳と身体を働かせなければ前進しないということ。

一歩一歩確実に…と簡単には言うけれど、
三歩進んでから三歩後退する勇気はあるか?
そして再び一歩を踏みしめる。それが「確実」の本当の意味だ。

ゼロ地点まで後退して再び歩み始めるのは、じつはなかなかできない。
ところが、前進するために後退してはならない、と人は勘違いする。
そうではない。本当に前進したければ後退せよ。