戦争抑止を考える

 現状の世界が不幸で不安定であることの大きな要因、それはアメリカ合州国が世界の警察官気取りで威張っていることだ。国際連合が存在するにもかかわらず、アメリカ合州国は世界が決定したことも自分に都合が悪ければことごとく無視、これまで単独行動を繰り返してきた。

 アメリカ合州国が自分勝手に振る舞うため、国際連合は軽く見られがちである。確かに国連の現状は頼りにならない面が多々あり、それは単なる飾りの役割しか果たしていないかのようだ。しかしそれでも、世界に秩序を求めようとする「国際連合」のような存在はどうしても必要だと思う。

 国連が不甲斐ないからとそれを無視するのは時代に逆行している。これからは、国際連合が中心となり世界の諸問題に対処し解決を図らなければならないと痛感する。

 世界的な意味でやはり一番の懸念は「戦争」だ。前世紀に起きた二つ世界大戦のみならず、ベトナムイラクや、そしてパレスチナにおける大規模地域紛争などが発生しないよう、「自衛のための侵略行為」を阻止する役目を国際連合は果たすべきだ。

 幸い日本には文言だけでも戦争を放棄した憲法九条がある。国連を通して日本の憲法九条を世界中に拡散させたい。日本には憲法に反して自衛隊という軍隊が存在するが、だからこそ自衛隊を国連の管理下に置くよう働きかけ、まずは日本から自国の軍隊をなくすことである。もちろんそれで自衛隊が消滅するわけではなく、国連の自衛隊として日本に駐留することとなり、国連が日本を他国の侵略行為から防衛してくれる。

 さて、そもそも国際連合自衛隊が駐留する日本を侵略する他国などありえるだろうか。もしそんなことが起きたら、それこそ国際連合という世界全体を敵に回すことになるわけで、侵略国は世界中から孤立して自滅するだろう。

 繰り返すが、アメリカ合州国が世界の警察官気取りでいることが世界の不幸と不安定の要因である。なぜアメリカ合州国というたったひとつの国に世界が従わなければならないのか。これでは反抗・抵抗したくなるのは当然であり、こんな現状がつづく限り争い事が絶えることはない。

 アメリカ合州国が世界の警察官でいたがるのは裏返せば恐くてしょうがないからだ。アメリカ合州国も世界中から守ってもらうことで安心すればいいのである。