スカパーよさらば

 映画好きな私は、自分の部屋でも存分に鑑賞できるようスカパーに加入し、これまで日本・外国それぞれの映画専門チャンネルと契約していた。しかし今年いっぱいでスカパーを解約することに。

 アンテナの近くに大きな障害物があり、受信そのものが不安定だったことが解約の理由のひとつ。これから本格的な冬を迎えるにあたり、雨、風、雪の影響を受けることは避けられず、ちょっとしたことでアンテナの位置がズレると、それでもうまったく見ることができない。いちいち調整するのが面倒なのだ。

 解約理由は受信状況だけでなく、番組予定表を見ると、どうしても録画して鑑賞したい作品が最近少なくなったこともある。昔の名画を定期的に放映してくれたスカパーはとてもありがたい存在だったが、若手の俳優・歌手・タレントを起用した作品が増えてくると(特に日本映画)、どうしても違和感が生じて積極的に観る気がしない。

 スカパーに加入し映画専門チャンネルを利用したのは、地元金沢には東京のような気軽に映画を鑑賞できる劇場環境がなく、またレンタルビデオ店も遠かったから。劇場のスクリーンで映画鑑賞したい気持ちは昔と変わらないが、それでも一日の用事が済んだ夜の時間帯、ホッとしながら部屋での映画鑑賞は格別、これまで週3回は実行していた。

 来年以降、従来のように頻繁に鑑賞というわけにはいかないだろう。それでもなんとか週に最低1〜2回は映画鑑賞に努めたい。インターネットの時代、これからは映画も配信が主流になることは間違いなく、私もパソコンを利用するつもりでいる。また、格安DVDもまだまだ健在で昔の名作がたくさん揃っているのはうれしく、3枚で1000円程度ならたいした出費にはならない。

 最近のアップルのパソコンには光学ドライブが装備されておらず、音楽や映画を楽しみたければ配信利用を、という方針らしい。ビデオテープからDVD、そして配信の時代へ。技術革新のスピードは映画を取り巻く環境も大きく変えてゆく。果たして5年後にはどうなっているか。生きているかぎり私は映画を愛しつづけたいが…。

 とりあえず、これまでお世話になったスカパーの映画専門チャンネルには感謝する。