太陽が恋しい

 この冬は寒いね。寒いというより冷たい感じ。最低気温が氷点下になる日がいつもより多いみたい。朝方にマイナス3°とかマイナス4°になるので相当厳しい。北海道や東北地方に比べればそれほどでないのは分かってるけど、金沢にしてはかなりの寒さだ。

 テレビで天気予報を見るたび腹が立つ。だいたいいつも日本海側は雪マークで太平洋側は晴れマークだ。多少寒くても日光に照らされるならガマンはいくらでもできるが、連日のミゾレ、アラレ、雪の繰り返しでは気が滅入る。部屋の湿度計はいつも90%前後。思い返せば、去年の11月以来、丸2ヶ月以上太陽を拝んでないんじゃなかろうか。

 5日は金沢でも久し振りに天気予報が晴れマークで、実際にも朝方から青空が覗いていたらしいが、あいにく私は前日の夜に酒を飲み過ぎてなかなか起きあがれず、食事の時間以外は布団に沈んだまま、とうとう太陽を拝むことができなかった。

 寒い日がつづいてるのに、それほど雪が積もらない。自分が十代の若かった頃はかなりの雪の量だったから、今よりもっと寒かったかもしれない。それにしても不思議なのは、自分の部屋には暖房器具が無かったのにどうして過ごしていたのか、昔のことがサッパリ思い出せないんだな。

 私の部屋にはコタツもストーブも無かった(現在は電気ストーブを置いてある)。それどころか、靴下も股引も履いていなかった。外出するとき手袋などしなかった。ある程度の厚着はしていたに違いないが、それにしても長い冬の間、よくもまあそんな状態で過ごしていたと感心するよ。

 若かったから寒さへの抵抗力が強かったことは分かる。小学生なんか真冬でも半ズボンで歩いていたからね(最近あまり見かけないが)。年を取るとともに寒さが身にしみる。冬、部屋で靴下を履くようになったのは、じつは2年前からだ。同じく外出するとき手袋するようになったのも2年前の冬から。

 一度でも靴下や手袋の世話になると、もう春になるまで外せない。花粉症はイヤだけど、早く暖かくなってほしい。多少の救いは、冬至が過ぎてわずかだけど昼の時間が長く感じるようになったこと。本当に寒くなるのはこれからだが、とにかくサンサンと輝く太陽が恋しいよ。