過信は禁物

 先週、金沢の最高気温はほぼ38℃に、ひょっとすると40℃超えもあるかもしれないと恐れたがさすがにそれはなかった。しかし、小松市では先週ついに40℃を記録し先々週に続いて全国一に。過去にこんなに高温になったことはなく、小松市では観測史上最高、金沢市も8月としては観測史上最高を記録した。

 一瞬でも外に出るのは危険なほどであり、窓を閉め、カーテンを引き、外気や陽光を遮断、エアコンを点け、部屋でおとなしくして凌ぐしかなかった。大雪や台風や豪雨…そしてついに猛暑がそれらと肩を並べたわけだ。

 猛暑が怖くて部屋に閉じこもるなんて、70年近く生きてきた私にとって初めての経験である。日本は四季(実際は初夏と梅雨を含めて六季)に彩られ、外の自然が楽しめるはずだったのに、今や安心して外出できるのは年間を通して短い初夏の期間だけだ。

 とはいえ今週に入り、ほんの、ほんの、ほんの僅かだが、微かに気温は下がり、ちょっとだけ涼しくなったような気がする。金沢は先週まで35℃~36℃が当たり前だったが、今週は34℃~35℃に、来週以降は33℃~34℃になりそうだ。

 暑くてたまらないは全然変わらないとはいえ、それでも1℃~2℃の下降は微妙とはいえありがたい。肌感覚は僅かの変化も察知し、その鋭敏さは大したもの。とにかく早く涼しくなってほしいと願うばかり。

 これまで夏を迎えても体調を崩すことなどなかったのに、先週の一週間はこれまで過ごした夏の中でも最悪、寝込んで動けなることはなかったが、下手するとその一歩手前だった。軽い熱中症だったかもしれない。

 体力に自信があってもやはり加齢が影響してるのは間違いなく、これまで暑さで健康を害したことはなかったからと、従来までの飲食を含めた生活習慣にこだわるようではダメだと痛感、過信は禁物である。「上善は水の如し」を実践、何事も柔軟に対応せねばとつくづく思った。