「いい人」だけでは負ける

 安倍晋三元首相の国葬をめぐり賛否が渦巻く中、海の向こうイギリスからエリザベス女王の死去が突如報じられると、世界中のメディアが一斉に取り上げ、日本でも新聞やテレビやネットで大々的に報道された。

 エリザベス女王のイギリスでの国葬は本日19日(月)。安倍晋三の日本での国葬は来週の27日予定だが、影響力の違いから安倍晋三のそれは世界の片隅に完全に追し込められた。

 私は誰が死んでも税金の無駄使いである国葬なんて反対だ。国会議員なら所属する党で、国王や天皇でも王室内や皇室内で弔うべき。

 エリザベス女王が世界的に人気があったとしても、昔からイギリスが王政の下にどんな酷いことを世界中で展開してきたか。日本も酷かったが、イギリスの広範囲に渡る侵略と殺戮は日本の比ではなかった。

 同じ人間なのに、生まれながらにして王族や皇族、一方で大多数が平民という構図が今も残る現実世界。世界中から王政や皇室制度を即廃止すべきである。

 さて、現在の総理大臣である岸田文雄という人物、昨年の就任以来「勘案と検討」ばかりで実行力がまるで皆無だった彼が、珍しく自ら決断したという安倍晋三国葬

 前の菅義偉や、さらにその前の安倍晋三などより、私は岸田文雄首相に多少は期待していたが、ものの見事に裏切られた。強烈な個性というものがなく彼はあくまで誰にとっても「いい人」のようである。そして残念ながら、こんな「いい人」は力関係で悪党の強者からとても利用されやすい。

 「いい人は試合に勝てない」と昔からよく言われるように、時には非情になり、したたかに振る舞わないと「いい人」は常に勝負で負けるのである。悪い人よりも良い人がトップに立ち政治をしてほしいのは当然だが…。

 もし現状のまま岸田文雄政権運営を続けるなら、彼は安倍晋三菅義偉が成し遂げられなかった悪行をハッキリ拒絶しないまま引き継き、挙げ句の果て成就させてしまうかもしれない。岸田文雄は「いい人」の最悪パターンを歩んでるような気がするから、一日も早い岸田政権の退陣を望む。