パンデミックの年

 今年最後の記事になるが、やはり新型コロナウイルスについて書くしかない。最初から最後まで全世界が新型コロナに翻弄された一年だった。しかし過去形じゃなく、今現在も感染拡大中、衰える兆しはまったくなく、それどころか変異種がいくつも発見され始め、益々猛威を奮う現在進行形である。

 感染者は28日(月曜)時点で8000万人を超え、死亡者は180万人近く。年明け早々、感染者が一億人を、死亡者が200万人を超えるのは時間の問題だろう。

 専門家によれば、実態は発表された数字の10倍というから、既に10億人近くが感染してるかもしれない。米国では公式の発表だけで2000万人近くが感染、10倍すれば2億人? PCR検査が圧倒的に多い米国でさすがにそれはないだろうが、検査が極端に少ない日本ではもしかすると10倍以上かも。 

 日本を含め欧米諸国の悲惨な状況を見ながらつくづく感じる。近代に入り世界中で好き勝手放題だったヨーロッパ諸国や米国、そして日本…それら威張りたがる国々に新型コロナという「バチ」が今現在当たってるんじゃないか。

 イギリスやスペインなどヨーロッパ列強が過去数百年に渡り、海や山を越え他国や各地域に対してどんな酷い侵略行為をしてきたか。ドイツのヒトラーナチスも短期間でとんでもないことをしでかしたが、イギリスやスペインなどの犯罪に比べればそれほどでもないようにさえ思える。

 ヨーロッパ列強の後、次は米国が力を誇示しながら世界中で好き勝手放題をやらかし始め、日本も負けじと欧米に追随しようとしたわけだ。

 大雑把だが、栄華を極めたスペイン帝国が没落した後、19世紀までは七つの海を支配したイギリス王国が頂点に立ち、20世紀に入り米国が世界の主導権を握る。しかし、必然的に威張る存在は必ず没落する。長い目で見るなら、ある意味世界を少しでも公平にするため歴史は流れているのかも。

 新型コロナを契機に人類は新しい時代へと目覚めるべきだが、トランプやプーチン習近平など大国のトップを見る限り絶望的になる。日本もお先真っ暗。来年はさらに酷い状況になるかもしれず、この先しばらく我慢の時代がつづきそうだ。