執着にサラバ

 昨日は秋分の日だった。今日からだんだん夜間が日中よりも長くなる。暗くなるのは早く、それが一年の終わりへと直進するかのよう。爽やかな秋の期間は短く、すぐに寒くなるから衣替えをしなければ。10月に入ったら衣服だけじゃなく、布団カバーもカーペットも替えよう。

 台風はまだまだやって来るかもしれず、衣替えと同時に、緊急に備え、身の回りの整理もしたい。必要書類や防災グッズをまとめておきたいが、保管の方法が意外と難しく、いつでも取り出せる場所の確保が必要。災害が多発する中、本当に明日どうなるか分からない。

 だからこそ「〜しなければならない」という呪縛から解放されたい。なるべく身軽でいることが肝心。特に、高齢になればなるほどそのような生き方が求められる。二度と使わない余計なものは処分して、執着にオサラバしたい。

 人生の断捨離を少しずつでもいいから毎日始める。最後に残るものはパンツ一枚だけ、それが私にとって理想だ(ちょっとカッコ良過ぎるか)。

 平均年齢と共に健康寿命も伸びれば、ひとりの人間として未来への可能性は益々膨らみ、今後、喜びや楽しみが増えてさらに充実した人生を送ることができる(逆の場合もありうるが…)。

 しかし、人は産み落とされた瞬間から「死」へ一歩ずつ確実に近づいているのも事実。常に夢を抱き前向きに生きることは大切だが、現実をしっかり認識し、年を重ねるに従い死への準備を忘れないこともまた重要。やりたいことは一杯あるが、同時に「終活」も意識しよう。

 繰り返すが、身辺整理を少しずつ実施して、なるべく身軽でいること。モノに執着することは止める。故郷や、持ち家や、車や、IT機器や、SNS.…などにこだわる必要などまったくないのだ。

 面倒臭いことや負担になることを極力避ける姿勢、一種の逃亡だが、しかしこれはある意味で本当の自由、「自分にも執着しない、自分自身からも自由になる」ということ。