無関心と自惚れが身を滅ぼす

 さすがに春から初夏へと一気に気候は進まない。昨日は朝から真冬に戻ったようにアラレが降ったりして、だから気温も最高8℃くらいしか上がらずとても寒い一日だった。今日も昨日ほどではないが寒かったな。

 それにしても、天候不順のように世の中は混乱してるというかデタラメな状況がつづく。政治経済の不安定さが人々に疑心暗鬼を生み出し、自分以外に対して無関心という層が増えつつあるようだ。問題だらけの安倍政権の支持率があまり落ちないのもそれが原因かもしれない。

 自由、平等、平和、個人、組織…そしてテクノロジー、それらの理想と現実が混然として不確実なのが現状なのだろう。答えは簡単には出ないし出す必要もないが、しかし確かな方向性は見つけたい。安心、安全、自由、平等、科学技術…それらは決して矛盾しないはずだから。

 デジタル世界の発達と共に、社会が世界が、そして人間が分断されてきたような気がする。分断は昔からあったが、白か黒か、善か悪か、右か左か…それらの意識がより強まった気がする。

 同じ人間なのに、考え方や生き方の違いから理解し合えないのは何とも不幸。違うのはむしろ良いことなのに、ただ違うというだけで避けたがる。この見えない壁が益々分厚くなりそうで深刻な問題だと思う。どうしたら互いが融合できるようになるだろう。

 問題の根っこに横たわるのは、繰り返すが人々の無関心だ。自分のことだけに夢中、他者に対して興味なし、そんな我儘な人が多いのは事実だが、一方、自分のことだけで精一杯という人も多い。権力欲を維持するため、分断政策はもっとも有効な手段で、大昔から為政者たちが貫いてきた常套手段だが…。

 ところで振り込め詐欺で「自分だけは騙されない」と自惚れてる人こそ実際まんまと騙されるらしいが、自分は「バカな他者」とは違うとの自惚れから世間や他者に対し無関心を装うとしたら、結局そんな自分こそが真っ先に騙され孤立するに違いないのだ。そのことを自戒を込めて自らに言い聞かせる。