マイナンバーカードは即中止せよ

 もし一基の巨大原発のみで国内の電力需要を賄おうとしたら、それは一見効率的で簡単で便利そうだが、しかしイザとなった時を想像すれば、これほど危険極まりなく恐ろしいものはなく、2011年の東電福島第一原発事故レベルで済むどころか、日本全体が廃墟と化すだろう。

 今、政府が推し進めるマイナンバーカードも超巨大原発と似たようなもの。運転免許証、健康保険証、保険に年金に預貯金…等々、各種手続きに至るまで、すべての情報が、たった一枚のカードに集約された後、万が一の事故で全てが破綻しかねない。

 トラブル続きのマイナンバーカードは即中止すべきだ。元々任意だったカードのはずが、今や義務化し、日本がまるで中国のような強制国家に変貌している。問題解決のため政府はいろいろ対策を練るだろうが、トラブルは今後もおそらく増え続けるのは明らか。この事業、今に必ず大失敗する(今現在、すでに失敗してるが)。

 とにかく何でもかんでも一つにして同じにしたがる、これは全体主義で独裁体制、民主主義とは正反対だ。それにしても2万円分のポイントに釣られた人々よ、あまりにも情けないと思わないのか。

 このマイナンバーカードのトラブルを見て、日本のデジタル化が世界的に見てかなり遅れている現状から批判する識者もいるが、もし完璧で隙のないデジタル社会を念頭に置いているのであれば、それは方向性が真逆と思う。

 例えば、紙とコンピューター。もし紙が廃止となり全てがコンピュータ化した社会はどうなるか。紙というアナログ媒体が消えれば人間生活から温もりが失せ、いかにも味気なく、まるで社会全体が刑務所化してしまうに違いない。

 快適な生活、効率性や利便性、それらはデジタル化とイコールではない。多くの人は勘違いしてるんじゃないか、何もかもを一つにしようとすれば却って不便になる可能性は高く、信頼性と利便性を重視するなら個人情報は分散して管理されるべきである。