日本の近未来は暗い

 景気の良い話をしたいが、直近の動向を見てると先行きは暗くなるばかりで心配になる。世の中には推進していいものといけないものとがあり、その見極めは難しく道を間違えると大問題になる。代表的な二つの悪い事例を挙げる。

 一つは、何でも一体化させるマイナンバーカードの義務化。これは推進する必要のない典型で、後々社会が大変な目に遭うかもしれない。

 例えばもし、何でもデジタル化を推進したがる政府が、全ての時計はデジタルに、アナログ時計を所有すれば罰金、という制度を導入したらどうなるか。誰がどう考えたって、時計はデジタルよりアナログの方が分かり易いし、アナログ表示が家や街中から消えてデジタルだけになってしまったら…、何とも味気なく不便になるのは確実だ。

 国民健康保険証まで組み込もうとするマイナンバーカードは、近い将来必ず深刻な問題を起こして社会は大混乱に陥る可能性があり、日本で暮らす人々が日本政府に操られるだけじゃなく、米国や中国に我々は丸裸にされ、各人の資産がゴッソリ奪われるかもしれず、本当に危険極まりない。

 もう一つ。高齢化社会を迎え、100歳以上生きる高齢者が増え、人生100年時代と言われるようになったが、それへの対応を間違えると悲惨な状況を招きかねない。

 数十年前100歳を迎えた高齢者には、祝い金としてなんと100万円が贈呈されたらしいが、しかし今現在その金額は5万円までに減額された。100歳以上の高齢者が増加したので財政負担になっているからだ。

 近い将来、お金は受け取れず、お祝いの文言だけになり、さらに長寿税なるものが導入され、お祝いどころか、長生きした迷惑料として年金から一定金額が引かれるようになるかもしれない。

 いずれ「安楽死」は確実に制度化される可能性は高い。まずは100歳を基準に、「もう死にたい」と意思表示できる人から対象となり、やがて寝たきりの認知症重症者に対しては家族の同意だけで実行されるようになる。前回の記事で述べた映画「PLA N 75」の世界が徐々に現実化してゆく。