机の上から見えるもの

 朝の気温も10℃を下回るようになり、だんだん布団から出るのが辛くなる。いよいよ秋は深まり、高山からは初雪の便りも届くし、そして各観光地は紅葉の話題で賑わうことだろう。金沢の兼六園も雪吊りの作業が始まり、冬支度である。

 最近、あれやこれやと慌ただしい。連日あちこち歩き回り諸用を済ませ、その後は銭湯で身体を癒すのが日課。自宅に風呂はあるが、広い銭湯はやはりリラックスできる。金沢市内から銭湯は随分少なくなってしまったが、運良く、私の家から歩いて7~8分のところに銭湯があるので助かる。

 身の回りの細々とした物事を少しずつ整理してきたお陰でようやく落ち着きつつあるが、そこでつくづく思い到ることがある。モノに関しては、本当に必要なものだけを揃え、それ以外は早めに処分すべきということ。大切に保管したつもりでもゴミになるのがほとんどだ。

 日常生活で、新聞やチラシはある程度溜まった時点で処分しやすいが、定期的に必ず送付される実生活に直説係わる金銭や手続きの通知や書類はいつの間にか溜まり、そのまま放置しておくと何が何だか分からなくなる。面倒だが度々見直し、気付きやすいよう分類しておくことが肝心だ。

 職場でも家でも机やテーブルの上を見ればだいたい分かる。その机やテーブルの持ち主が日々どんな生活をしているか。それらの上に物が散らばってるか、それともきちんと整理整頓されているか。封筒や書類が山積みされていたり、食器や調味料がそのままなら要注意。かと言って、あまりにキレイで何も置かれてないと逆にちょっと気になるけど。

 当たり前だが、机やテーブルの上はキレイに整理されてる方が気持ちいい。私はキレイ好きなので、それらの上にゴチャゴチャ物を置くのは嫌いだ。しかし、昔はそうでなく、かなりズボラだったことを思い出す。会社員時代の私は整理整頓が下手で、だから仕事もあまり出来ず失敗ばかりしていた。

 脱サラしBarを経営してから変わったのは間違いなく、自分の店を持ち、その日のうちに洗い物を済ませ掃除するクセが付いたのは大きかった。現在の住居をキレイな状態でいつまでも維持したい。どうしても少しずつ物は増えてしまうが、ともかく机やテーブルの上にはなるべく物を置かないようにしたい。