権力の改憲に反対する

 現政権と自民党が中心になり日本国憲法を変えるためいろいろ議論・画策してるが、少なくともこれだけは言っておきたい。憲法を変えるかどうか、さらにどのように変えるか、それらを判断し方向性を決めることができるのは私たち庶民だということ。時の権力者が自分勝手に都合よく変えたり、変えようと試みてはいけないということ。
 
 憲法を活かす、憲法を試す、その中でもし不都合があるなら、憲法を利用する私たち庶民がその不都合な部分に対してそこを変えるべきと訴えればいい。日本国憲法押し付け憲法だから変えるというのは全くの論外で理由にならない。

 ところで日本で暮らす私たち住民は、憲法を生かしてきたのだろうか。憲法を眠らせたままこれまで生活してこなかったか。未だ十分に憲法について理解してないのでは?憲法の歴史はまだ70年しか経ってない。本当に憲法を活かし、試し、利用するのは、じつはこれからではないだろうか。現憲法を変えるかどうかの議論をするのは私たち庶民が存分にそれを使いこなしてからである。

 日本国憲法は第一章の天皇に関する条文以外、今のところまったく変える必要はない。施行されて約70年あまり、まだ全然有効活用されてないからだ。もっともっと憲法の中身を理解し、そして庶民一人ひとりの血肉にならなければ…。それにはまだ今後300年はかかるかもしれない。

 日本は諸外国と比べて自ら民主革命を起こしたことがなく、それで日本人は民主主義のありがたさをよく分からないのだと思うが、しかしだからと言ってなにも他国を真似て血を流す革命を起こす必要などない。

 日本における革命とは、言葉だけの民主主義から実践される民主主義へ、まさに300年ほど時間をかけ平和裡に移行していけば良く(革命ではなく改革)、その手段こそがこれまでの暴力と流血の人類の歴史に終止符を打ち、新たな歴史を切り拓くことだろう。

 日本全体を覆う悲劇とは、日本国憲法は日本の法体系における最高の位置にあるべきはずなのに、なんと日米安保日米地位協定日本国憲法の上位にあるという事実。これこそが大問題で、時の権力者は日本国憲法を尊重し擁護しながら、憲法の中身を活かすためにも、悪しき日米地位協定を改正、もしくは廃棄を目指し働かなくてはならないのだ。