静かにしてくれ

 昨日は金沢市でマラソン大会が開催されたが、これは正式に公認された大会で、今年で三回目。参加者は何と1万4000人、天候は雨模様でランナーにはちょっと気の毒だったが、いつもの車道がランナーで埋め尽くされた。

 それにしてもマラソンブーム。同じ日に、お隣の富山市でも似たような大会が開催されたが、毎週、必ず全国各地で大小のマラソン大会が実施されてるに違いなく、これは町興しや地域興しの一環、人々の関心を惹きつけようと、各自治体が必死に取り組んでる。

 しかし裏を返せば、マラソン大会だけでなく、町興しや地域興しに躍起になるのは、それだけ地方が疲弊してる証拠に他ならず、少子高齢化が加速する中、地方は生き残りをかけ祭り事で盛り上げたいわけだ。

 そして今、2020年東京五輪まで1000日を切ったということから、新聞やテレビは大々的に宣伝している。これなど、近い将来日本全土が衰退するかもしれないとの恐れから、全国民が一つになり日本を盛り上げよう、そして皆で一緒になろうと強制されてるみたいで、それが私にはとても気持ち悪い。

 私は、オリンピックを始め、〜大会や、〜祭りのような、大げさな催し物がどうも好きになれない。正直 「静かにしてくれ」。

 日本全体から地方の狭い町内会まで、今現在、だれも皆が「何かしなければならない」「盛り上げなければならない」との思いに取り憑かれてしまったかのようで、このままだと社会全体が何だかとても窮屈になるような気がする。

 独裁的政治が蔓延する社会では、人々は同じ色に塗り込められ、人々は同じ方に向かうよう雰囲気が醸し出されるが、なんとも怖い現象。「一億総活躍社会」「人づくり革命」などじつに醜悪なスローガン。以前にも書いたが、私はデタラメで騒々しい東京オリンピックには大反対、繰り返すが「静かにしてくれ」と訴えたい。