期待外れ

 今回の衆議院選挙は、単純に自民と立憲の減った議員数がほとんど維新に回っただけ、私としては大変残念な結果だった。私のような庶民はかなり厳しい期間が今後も続くことを覚悟せねばならない。

 投票率はほんの少し上がったがほとんど変化はなく、国民の政治への関心は相変わらず低いまま。無関心層がひょっとしたら面白くなるかもしれない、と投票所へ足を運びたくなる雰囲気は結局生まれなかった。

 私の地元石川はまったく変わらず、石川のような保守王国に多少の変化の兆しがあれば、いくらか未来を予見できるだろうけど、どうやらまだまだ先になりそうだ。同じ北陸でも新潟は別格、富山・石川・福井の三県とはまったく違う。新潟は大したものだと思う。

 私は石川県金沢市に住んでいる。金沢は歴史も古く文化都市で観光都市でもあり、全国的にも人気が高く、自然に恵まれ災害も少ないことから、ある意味大変暮らしやすい場所かもしれない。しかし選挙がある度、私は金沢から引っ越したくなる。

 さて、私は選挙結果でいつも自民党共産党を比較する。なぜなら日本の政党で対極に位置するのがこの両党だから。正反対の構図は今も昔も全然変わらない。勢力は自民党が圧倒し支持率は30~40%、共産党は弱小のまま支持率は3~4%、桁が違う。

 自民党は「自由と民主」のイメージでだいぶ得してるし、共産党は「共産主義」のイメージでかなり損をしてるようだ。もし、中身がそのまま名称だけを入れ替えたらどうなるか。ひょっとすると、相当な地殻変動が起きるだろう。

 なぜなら現在の自民党は権威を振りかざしてばかり、まるで中国共産党の真似をしてるみたいだし、対して日本共産党は人間社会の底辺に視線を置きながら、人々の自由と民主の確立を目指そうと奮闘している。

 日本共産党に対して党名を変えたらどうか、という意見が以前からあるが、戦前からの歴史を背負う老舗を自負してる政党なのでまず変えないだろう。自民と対極にあるとはいえ、かつてポルノや同性愛など見解は自民党とほとんど変わらなかった共産党だが、さすがに最近は柔軟になった。とはいえ、共産党議席を増やすのは容易ではない。

 日本共産党に最も欠けてる資質の一つはユーモアとウイット、だから全然一般大衆受けせず、堅苦しいエリート集団に見えてしまう。維新が第三党に躍進したことから日本政治は自民・維新の極右連合と共産の対立構図へと変化、ここに圧倒的な数の差を見せつけられ、先行きは本当に暗い。