対話こそ推進すべき

 朝鮮民主主義人民共和国金正恩委員長と、アメリカ合州国トランプ大統領、この敵対する両者の会談が実現しそうだ。今年に入り、そして平昌冬季オリンピックを境に急に進展し始めた朝鮮問題。予断は許さないが、対話はしないよりはした方が良いに決まってる。

 金正恩主席のしたたかさだけでなく、韓国の文在寅大統領の誠実さが際立つ東アジア情勢だが、それにひきかえ、日本の安倍晋三首相の影の薄さよ、情けない。力の外交の米国に追随してきただけ、まさに金魚のフン。トランプ大統領が韓国特使の意見を聞いて会話を表明した途端、安倍首相も態度豹変、自主性などまったくなし。

 東アジアの平和と安全・安定のため、本来は日本こそが中心となり米朝対話のお膳立てをすべきところだが、まったく蚊帳の外に置かれてしまった。日本外交の存在感は無きに等しく、世界に恥を晒してる。

 「対話のための対話など意味ない」としょっちゅう安倍首相は口にしていたが、まずは何でもいいから対話することこそが肝心。たとえ対話のための対話に過ぎず成果が乏しくても、それが10年20年とつづくだけで、少なくともその間、戦争という最悪の状況は免れるだろう。

 対話を嫌い圧力に期待する人々の中には「対話をつづけても騙されるだけ」との懸念もあるようだが、対話を重ね対話力を鍛えて騙されないようにすればいいではありませんか。拉致被害者家族のことを考えるだけでも対話なくして解決はありえない。

 4月の「南北会談」、5月の「米朝会談(おそらく)」。平和と安定のため、対話を通して一歩でも二歩でも前進することを願う。ひょっとして今年のノーベル平和賞は朝鮮の金正恩氏が選ばれるかもしれない。これは決して冗談でなく、あの佐藤栄作氏でさえ授与されたのだから可能性は十分。真面目な話、ノーベル平和賞を与えれば安易に核開発などできなくなるはず。

 「森友文書 書き換え問題」だけを見ても明らかなように、改竄、隠蔽、捏造…国民を誤魔化すだけの安倍政権である。即退陣するだけでなく、安倍晋三議員辞職すべき…いずれは逮捕されるか?