自戒を込めて

・その1
プロ野球の投手が試合でストライク一球のため、
果たして練習でどれだけ投球回数を重ねて来たことか。
プロ野球のバッターが試合でヒット一本打つため、
果たして練習でどれだけ素振りを重ねて来たことか。

詩人がたった一行の言葉を紡ぐため、
何百何千もの言葉が現れては消えていく。

表に出るか出ないか、ほんのわずかな結果のために、
水面下ではどれだけ多くの地道な作業が繰り返されていることだろう。

何事も上達するためには同じことの繰り返し、反復練習が欠かせない。
訓示めいたことを言うのは嫌いだが、これは紛れもない事実。

・その2
自画自賛は破滅への道。
自分で自分を褒めたり自慢したがる輩にロクな奴はいない。
そんな人間は周囲からもっとも嫌われるタイプ。

ところが今の日本は自画自賛したくてしようがないらしい。
歴史を捏造し、憲法までも自分たちに都合のいいよう勝手に解釈、
そして、日本こそが一番で、中国や韓国やアジア諸国を見下そうとする。

歴史認識だけでなく、伝統文化など自画自賛のオンパレード。
地元の北國新聞などはその典型、金沢市を中心に石川県がどんなに素晴らしいところか、
全紙面が宣伝チラシ化して、ジャーナリズムの使命を完全放棄。

威張りたがる自己を批判せよ、そして弱者を褒め讃えよ。
これが普通にできなければ、人間の、社会の、世界の、真の発展はありえない。
自画自賛は必ず滅亡する。

 とりあえず、以上の2点を自分への戒めとしておこう。