私は確信している

 16日は予報通り久しぶりの青空で気持ち良かったが、翌日からは長雨がふたたび。雨と雷ばかりの天候にはうんざりだが、空模様にジタバタしてもしょうがない。しかし、もう一つのうんざりさせられる政治状況について、しょうがないと諦めるわけにはいかない。

 自分なりに現在の政治勢力を判断するなら、民主党は悪、自民と公明は最悪、橋下と石原の日本維新の会は極悪、といったところか。12月16日予定の総選挙で勢力図がどう変わるか分からないが、保守・右翼の政党間における野合や連立で日本社会はかなり危うくなりそうだ。

 自民中心から民主へと初めて本格的な政権交代が起こった前衆議院選挙から3年半の間に、民主党は改革を進めるどころかガラリと変質してすっかり自民党化してしまった。現実に揉まれることは妥協することなのか?――理想を追求することがいかに難しいか、社会の片隅で細々と生きる私のような人間でも分かる。

 では政権交代が無駄だったかと問えば、決して無駄ではなかった。例えば東電福島第一原発事故に関して、もし自民党中心政権のままだったら東電の言い分を丸呑み、東電社員は全員逃げ出し福島第一原発内は無人化、四号機建屋の使用済み核燃料プールも崩壊、その後日本は壊滅の危機に瀕していたかもしれない。東電としがらみのなかった民主党菅直人が総理大臣であったことは不幸中の幸いだった。菅直人が東電を怒鳴りつけたことが日本を救ったとさえ言えるのだ。

 現状はかなり危ういが、しかし私は少しも諦めてはいない。民主主義社会の成熟はそう簡単に実現するはずがなく、多くの人々が日々の努力を重ねても、まだこの先200年〜300年くらい経ないと民主主義は隅々まで浸透しないかもしれない。

 今現在、「国民の生活が第一」や「共産党」に「社民党」、そして「みどりの風」等の少数政党がいくら頑張っても、そして彼らが選挙協力し連帯しても政権を奪うことなどできないだろう。だが勢力を伸ばすことはいくらでも可能なはずで、次の総選挙でそれら政党の当選者を増やすことが日本社会のバランスを保つことになる。

 世界的な視野で冷静に判断すると、右傾化・ナショナリズムの傾向が強くなるのは仕方ない部分もあるが、しかしそれは大きな流れの一端に過ぎず、目先のことに捉われて長期的視野を失わないことが肝心だ。いずれ、人々の心は国境・民族・宗教…それらの壁を軽々と越えてゆくに違いないと私は確信している。