嫌なことがつづくとき

 朝、紙屑を丸めてゴミ箱へ捨てようと放り投げたが入らなかったので、もう一度さらに近寄り捨てようとしたものの、しかしまたゴミ箱の淵に当たって外に落ちた。ムカッときて、イラッとしてゴミ箱を蹴飛ばしたくなったが(自分が悪いにも関わらず)、同時に不穏な感じがした。

 予感は当たった。昼食時に沢庵を齧っていると左側前歯の一本がギクッとして痛みが走った。グラグラになったわけではないが固めのものを噛むことができず、奥歯と右前歯で食事するしかなくなった。治療を考えると憂鬱である。

 歯の痛みだけではない。午後には用足しにトイレに入ったが便が出ない。時間をかけてどんなに力んでも出ない。完全なる便秘である。元々下痢することはほとんどなく便は固めだったが、急にこんな辛い思いをしたことはなかった。便意を感じているのにまったく出ないなんて、いったいどうしたのか。お尻を気にしながら時間を過ごすのは嫌なのでクスリ屋で浣腸薬を購入し、なんとかスッキリさせた。ホッとしたが、あした以降も便秘になるのではと思うと心配になる。

 まだ終わらない。フロ上がりに足の爪を切りながらいっしょに肉まで切ってしまった。痛い! 手の爪を切るときほど慎重ではなかったことは確かで、それにしても肉まで切るなんてドジそのものだ。

 身体に関することはこれくらいだが、他にも発生。音楽を聴こうと長年愛用していたアンプのスイッチを入れたもののランプは点くが音が突然出なくなる。ボリュームを触ったり、ケースを叩いたりと、いろいろ試みても雑音が聞こえるだけ。どうやら接触不良らしい。今さら分解する気にはなれず、修理に出すくらいなら新しく買い替えた方が良さそうだ。

 嫌なことがつづく。こんな日がときどき廻って来る。誰もが経験するだろう。焦らないことが肝心で、下手に動くともっと大変な目に遭いそうで恐い。

 ところでつい先日、深夜の高速ツアーバスが運転手の居眠りで大事故を起こし7人もの死亡者が出た。地震津波のような災害や、不慮の事故で命を失う人たちがいて、なんて理不尽だと思わずにはいられない。そんな犠牲になった人たちに比べれば、私の周辺に起こったことなど全くとるに足らないことばかり。こうして生きていられること自体に感謝すべきだろう。