マイクロソフトからアップルへ

 私が初めて触ったパソコンはNECのPC9801というタイプだった。その昔、電気機器会社に就職したとき初めて接して欲しくなり、自分でも購入した。その後、メーカーはNECからエプソン、そして富士通となり、OSはMS-DOSからWindowsへと変遷してきた。

 今現在、富士通のFMV−LX/A70Dという4年前に発売された機種と付き合っている。OSはVista。評判の悪いVistaだが、Windows95のノートパソコンを12年近く使用しつづけてきた私には、いきなりVistaへの変身は魔法のようだった。

 脱サラをした私は、東京新宿の歌舞伎町で小さなBARを11年ほど経営していたが、懐具合が厳しく新機種のパソコンに買い替えることができず、だからその間のIT関連の情報は疎くなり、すっかり取り残された。

 しかし、金沢に帰郷していろいろ調べていると、コンピュータの進化には驚くばかり。かつてのように再びIT機器に関心を抱くようになり、そして僅か4年前のパソコンが随分古臭く感じて、そろそろ新しい機種に変更しようかと思うまでになった。

 コンピュータは身近にあるが詳しく知らない私のような典型的な一般ユーザーの大半にとって、パソコンとの付き合いは、すなわちマイクロソフトと付き合うことでもあったろう。長期間アップルのシェアは狭かったので、それのパソコンユーザーは何だか特殊な人たちというイメージが付きまとったが・・・。

 時代は移った。これまでアップルの世界をまるで知らなかった私だが、iPhoneiPadを覗くようになりコンピュータの世界観が変わろうとしている。次のパソコンはアップルのiMacにしようかと本気で考えている。

 ビル・ゲイツが第一線を退き、スティーブ・ジョブズが亡くなり、グーグルやフェィスブックが話題となり・・・コンピュータ業界も今後どのように展開してゆくのか素人の私には分からない。けれど一人の個人ユーザーとして見たとき、少なくともハードウェアやソフトウェアに関してアップル製はとても魅力的に映る。