数え切れぬ多くの人々が道を通り過ぎた
道は荒れ果て
道は汚物にまみれてしまった
とうとう
最後の人が道を歩いてゆく
・・・・・・
時は過ぎて
何もかもが腐敗し浄化され
道らしき痕跡だけが残される
いずれまた新たな人が歩くかもしれない
あるいはだれも歩かないかもしれない
もし だれかが再び歩き始めるなら
最初の人は戸惑い迷うだろう
道を目の前にして生きることを問うだろう
だが だれも二度と歩かないなら
道は答えそのものとして在りつづけるだろう
問いや答えの意味すら消えて 痕跡も朽ち果てるまで