さて、どうなるか

 この一週間ほどに起きた政界のゴタゴタは政治史に残るだろう。安倍の無責任自分勝手衆議院解散、民進党の分裂解体騒ぎ、小池の厚顔無恥独裁政治姿勢…すべて自己保身のため、国民の生活のことなどまったく頭にないようだ。

 手段と目的を完全に履き違えてる。ただ憲法を自己都合に変えたいだけ、ただ女性初の日本国総理大臣になりたいだけ、ただ政権を転覆させ自分の存在力を示したいだけ…。憲法も、総理大臣も、政党も、それらは手段であり目的ではないはず。

 一人ひとりの人間の自由と平等のために活用されるべき存在、それが憲法であり、首相という立場であり、各政党の役割ではないか。インターネットなどの技術はもちろん手段であり目的ではないし、原発リニアモーターカーなど目的化すればとんでもないことになる。

 目的のための手段に間違いがあればその手段を修正、または中止せねばならない。ところが手段が目的化するからそれで突き進むしかなくなり、やがてそれは大きな悲劇を生むことになる。手段と目的とを履き違えて幸はありえず、そこには常に不幸しか生まれない。

 日本の政治がどうなるか、すなわち日本社会がどうなるのか、ここ数日の政治動向を見ていると非常に心配になる。結局、大多数が自民党的体質に染まり、益々右傾化する恐れがある。極右の二大政党制なんて真っ平御免だが、実際そうなる可能性は大きい。

 現実と理想を比べるなら、現実の中で生きる限り、現実に呑み込まれ、そして現実に妥協しながら生きるのが人間、だからいつの間にか理想は消えて無くなる。だがこれは悲しい、これは現実主義ではなく単なる現実妥協主義だ。

 本当にいったいどうなるのか日本は。10月の総選挙が終わり、11月から社会はガラリと変貌してるかも。いや、じつは本質は全く変わらない、右翼的保守が日本社会を乗っ取りつづけるだけ、リベラルが政権を担うわけじゃないのだから。

 民進党が分解し、かなりの人数が希望(絶望)の党へ呑み込まれそうだが、一部まともな人たちは別行動、新たな政党「立憲民主党」を立ち上げた。希望(絶望)の党なんて長続きするわけがなく、どうせまたバラバラになる。時代は厳しいが、長期的視野で臨むなら、いずれ必ず反転、今よりはるかにまともな社会が訪れるはず。自民党もそう長くは続かないだろう、焦り足掻いてるのはじつは右翼連中なのだ。