年明け早々

 カルロス・ゴーン前日産社長の日本からの逃亡劇や、米国とイランの緊張など、2020年は最初から怪しげで不穏な空気が世界に充満する中、私の生活圏では表向き何とか平穏無事だった。しかし水面下で何が起きてるのか分からない。人間社会も自然界も突然の大事件や大災害に見舞われるかもしれず、私自身も明日どうなるかまったく予測不能である。

 今回も天候のことを書く。年明け後も朝から澄んだ青空が広がる日が多く(ここは東京か?)、まったくもう、これが金沢の真冬とは信じられず、とうとう朝刊一面に「異変…雪のない1月」との見出しが載ってしまった。年配者にとり暖冬はありがたいが、しかし、こんな状態が続けば、食品、衣類、娯楽…等、各産業に必ず影響を及ぼし、大きな経済損失となるだろう。

 気候変動(地球温暖化)はもう避けることはできず、ある程度の気温上昇は覚悟しつつ人類は社会整備に取り組むべきだ。産業革命以前に戻ることなど不可能なことは誰もが分かっている。地球氷河期説が事実だとしても、何千年も何万年もかけ少しずつ気温が低くなる自然現象と、200~300年で2~3℃という急激に温度上昇させた人為的行為とが中和し、プラスマイナスゼロになるはずがないのだから。

 さて、どうなることかと心配した米国とイランとの全面戦争はとりあえず回避されホッとしたが、実際両国とも利益のない戦争など忌避したがっており、今現在、互いに自制しながらギリギリの段階で留まっている。イランはイラクに駐留する米軍基地にミサイルを発射したものの、事前に関係筋へ連絡していたようで、米軍基地周辺はいくらか破壊されたものの、兵士などは避難できて人的被害はなかったらしい。

 それにしても米国トランプ大統領のイランのスレイマニ司令官殺害を発端に、イランによるミサイル誤発射でウクライナ旅客機が墜落したが、何の関係もない犠牲になった大勢の人々は気の毒というか運が悪いとしか言いようがない。イランの責任は重大だが、トランプ大統領の姿勢も徹底して追求すべき。

 ニュース報道では表向きの言説だけを鵜呑みするわけにはいかず、言葉を吟味し、書かれていない行間を読める能力が求められる。物事には必ず裏があり、さらに裏の裏があることを想像する。とはいえ、裏の裏の、さらなる裏までを想像(もはや妄想の世界)し過ぎてくれぐれも陰謀論に嵌らないよう注意はしたい。