アスリートたち

 リオデジャネイロ五輪まで一ヶ月を切り、日本国内でもオリンピックムードが高まっているが、私はまったく関心がなく興味も湧かない。オリンピックなんかどうでもいいと思ってる。

 いや、本当はどうでもいいはずがなく、オリンピックはいろいろ問題を孕んでるので、別の意味で関心を寄せなくてはいけないとは思う。

 つくづくオリンピックは堕落した。決定的に、絶対的に堕落してしまった。国威発揚、メダル獲得競争に明け暮れるオリンピックに未来はない。

 強欲資本主義に弄ばれるオリンピック、それを利用する政治家、権力の前に跪き完全に操り人形と化すアスリートたち、一緒になってワイワイ騒ぎ立てるテレビの前の聴衆…。

 それにしても、今回の参議院選挙東京選挙区で自民党から立候補し当選した朝日健太郎という元バレーボール(後にビーチバレーへ転向)選手には呆れる(彼だけではないが)。当選後のインタビューで「自分は新人だから党に従う」と言ったきり、政策など何も語らず、自ら主体性がないことを露呈した。彼は自民党に利用されてるだけの存在である。

 朝日健太郎は日本のアスリートの現状を見事に示してくれた。全員がそうだとは言わないが、しかしほとんどのアスリートたちは朝日健太郎と五十歩百歩だろう。

 どうかアスリートたちよ、「希望と勇気を与えたい」などど軽々しく口にしないでくれ。操り人形が何を言おうと説得力はなく、ただただ空しい。